犬が少量のエチレングリコールを誤飲して死亡する!?症状が出るまでの時間とその危険性とは?

こんにちわん_:(´ཀ`」 ∠):

先日の2019年6月3日のニュースで先月5月13日の夜19時頃に大阪市生野区鶴橋1丁目の公園で、公園内に放置されていたエチレングリコールで浸されたドッグフードのような物を当時、散歩中の秋田犬(4歳)の子が誤飲・誤食してしまう事件が発生しました。

エチレングリコールを摂取してしまった秋田犬のわんちゃんは14日未明に嘔吐の中毒症状を発症し、点滴や透析などの治療を懸命に続けるも最終的には透析が出来ないほどまでに血液量が減ってしまい、21日17時頃に急性腎不全を患い天国へ旅立つ事となりました。

現在、飼い主様や大阪府生野警察署の生活安全課では、わんちゃんを毒殺した犯人への情報について、大阪市生野区鶴橋1丁目公園付近の不審者の目撃情報を集めていますので、心当たりがある方は大阪府生野警察署の生活安全課まで通報して頂く様よろしくお願い致します。

また25日以降にも同様なエチレングリコール入りのドッグフードが公園内で見つかっており、犯人が捕まるまでは同様の手口を使った殺人が起こる可能性も考えられますので、大阪市生野区鶴橋1丁目付近を犬と散歩されている方は犬が不審な物を誤飲・誤食しないよう注意してください。

21日に天国へ旅立ったバルー君へ、ご冥福をお祈り申し上げます。

犬に対するエチレングリコールの危険性とは?

エチレングリコールを犬が誤飲・誤食した際の症状と時間

犬がエチレングリコールを誤食・誤飲した際に起こる経過時間ごとの症状は以下の通りになります。※これらはあくまで目安となり、犬個々によって経過時間が異なる場合があります。

  • ステージ1:エチレングリコールを誤飲・誤食してから30分〜12時間経過
    • 嘔吐
    • 精神状態低下
    • 神経症状
    • 多飲多尿
  • ステージ2:エチレングリコールを誤飲・誤食してから12時間〜24時間経過
    • 貧脈
    • 呼吸速迫
  • ステージ3(最終段階):エチレングリコールを誤飲・誤食してから半日〜1日以上経過
    • 腎不全(体内でシュウ酸カルシウムが産生され、腎臓がダメージを受ける事)により高確率で死亡

エチレングリコールは少量の誤飲・誤食でも犬が中毒症状を起こし死亡する危険性が高く、目安として30分以内での処置が犬の生命線を大きく左右します。また上記以外の症状のほかに財団法人化学物質評価研究機構、安全性評価技術研究所では以下の報告も上がっています。

  • 摂取量に相関した中枢神経抑制作用
  • 多量摂取による症状
    • 昏睡
    • 麻痺
    • 運動失調
    • 頬脈
    • 頬呼吸
    • 気管支肺炎
    • 肺浮腫
    • うっ血性心不全
    • 代謝性アシドーシス
    • 腎尿細管 上皮の変性
    • 間質性水腫
    • 腎皮質の出血性壊死

財団法人化学物質評価研究機構 安全性評価技術研究所によるエチレングリコールの有害性評価書は以下のリンクからご覧いただけます。

エチレングリコールを犬が誤飲・誤食した際の処置

犬がエチレングリコールを誤飲・誤食した際に私達飼い主が取るべき行動は、犬がエチレングリコールを体内へ吸収し始める30分以内に吐き出させたり(正しい吐かせ方を学んでいる場合)、動物病院へ連れて行き胃洗浄を行う事です。犬が体内に中毒性のあるものなどを誤飲・誤食した場合は〝塩水〝や〝オキシドール〝を飲ませて吐かせるのが一般的に広まっていますよね。

しかし、素人が下手な処置をすると中毒症状とは別に塩水やオキシドールによる別の症状が発症する可能性も高く、事前に普段通っている動物病院の先生に応急処置の指導を受けていないのであれば、まず以下の方法を試してみて下さい。

  • 動物病院の先生に連絡を取る
    • 深夜など診療時間外の際はその他の動物病院に連絡
    • また、24時間獣医師に相談できるサービスや県外の動物病院に応急処置の手順を確認する
  • 動物病院へ連絡を取りつつ病院へ向かう

事前に応急処置の方法について指導を受けていれば良いのですが、そうでないのであれば、まずは獣医師へ連絡を取ってみて下さい。そして連絡が取れないとなったら、塩水やオキシドールによる応急処置を試してみるのが良いでしょう。

※当サイトでは塩水やオキシドールによる応急処置に対し、獣医師の見解によって良し悪しが異なることから塩水またはオキシドールによる手順を掲載致していません。

エチレングリコールを犬が誤飲・誤食しても飼い主が動物病院へすぐに連れて行けば、エチレングリコールを吐かせたり、胃洗浄で取り除くことで対処する事が可能となりますが、少しでも処置が遅れてしまうと症状のステージが進み、犬の体内でエチレングリコールが吸収されシュウ酸カルシウムが作られると、この時点で手遅れの状態となり犬が死亡する事となります。

その為、エチレングリコールを吐かせる事ができず、犬の体内にエチレングリコールが吸収された際は動物病院にて〝エタノールの静脈注射〝を行うのが基本的な治療になるようです。

この治療はエチレングリコールが肝臓内で代謝を行い分解されて毒性物質となる前にエタノール(アルコール)を投与して、エチレングリコールの代謝回路(肝臓)にアルコールを割り込ませ『先にアルコールを分解してね』と、エチレングリコールの代謝を競合阻害させる狙いがあります。

しかしこの治療法も、エタノールの注射が間に合わずにエチレングリコールが早くも分解され毒性物質が作られていたり、犬の体内で多くのエチレングリコールが吸収されていればエタノールが競合しきれず、エチレングリコールの毒性物質が産生され治療不可能な状態となり死亡してしまいます。

これらのことから、エチレングリコールを犬が誤飲・誤食した場合は如何に早く〝吐き出させるか〝又は〝胃洗浄〝を行うかが犬の生命を大きく左右しますので、日頃から犬に対する応急処置の方法を学んでおくに越したことはありません。

エチレングリコールによる犬への事故は夏の季節に急上昇する可能性がある

エチレングリコールは車の不凍液で有名ですが、その他にも夏の時期に犬や人間の短な存在となる保冷剤(アイスノンなど)にも死亡する危険性の高いエチレングリコールが含まれています。このエチレングリコールは無味でありながらも甘い匂いを発する為に、嗅覚の鋭い犬は勿論のこと人間の子供が誤飲誤食して中毒症状を起こし死亡することも珍しくはありません。

夏の時期は暑い外気温ゆえにアイスノンなどの保冷剤を犬の側に置く事が多くなるかと思いますが、犬はアイスノンのパックを簡単に破く事ができ、飼い主の気が付かないうちにエチレングリコールを誤飲誤食してしまう可能性も十分に考えられますので、犬に対しアイスノンなどの保冷剤を渡す際は〝必ず飼い主の目が届く範囲〝で使用させることを心掛けておきましょう。

またアイスノンではなくとも、安全性の高いシリコン性の氷枕でも犬に対し十分な冷却効果がありますので、犬が死亡する危険性を考慮するとアイスノンは使用せずに氷枕などの代用品を選択してあげるのが良いかと思います。

犬が散歩中に事故を起こさない為に出来る事とは?

飼い主が常に周囲へ注意を払う事が第一

今回のような事件を防ぐには人間一人一人が命の尊さを見つめ直し、人間だけではなく、犬や猫、または小動物など全ての命ある生物に生きる権利が当然あり、その他の生物が存在するからこそ人間が生きていられる事を自覚し直した上で〝人間が偉い・一番だ、なんて事は絶対に無い〝と考え直す必要があります。

しかし現在の状態(生物は全て平等の命と考えずに、人間以外の動物を〝物〝として考える国)である以上は、まず自身の大切な家族である、犬や猫などの動物を人殺しから守る為に対策を練る必要性があります。

今回のような地面が雑草などの茂みで地面全体の様子を飼い主が把握できない場合は、犬が地面に顔を向ける事ができない様にリードを短く持ち、その様な区域に入らない事が大切になってきます。

また、散歩に限らず家の庭などでも第三者によって毒物を仕込まれる危険性も現に起きていますので、犬が歩く道や庭などの区域に不審な物が無いのかをしっかりと確認し、夜間の散歩はライトで行き先を照らした上で散歩に行くなどの対策を行なっていくと良いですね。

私達飼い主にとってわんちゃんは人間の子供と何一つ変わらない大切な存在であり、家族でもあります。犯行に及んだ方は何を目的として行ったのかは知りませんが(と言うか知りたくも無い)これは立派な殺人です、早いこと犯行に及んだ人間が法で裁かれる事を心から望みます。


またね

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